FT-726修理 (その1)

 ひょんなきっかけで数年ぶりにFT726の火を入れて送信したところ、PPTスイッチを2回くらい押したところで、出力計が振れなくなり、そしてキャリア出ずの状態に。まあ28年も前の無線機ですから不思議ではないです。


 
 自分でなおせるかどうか判らないが、メーカ謹製の「調整の手引き」も探し出せたし、インターネット上にもいろいろと情報がありそうなので、とりあえず蓋を開けてみた。

 そうしたら、電源部のコンデンサの頭部がはちきれそうになっていることが発覚。とりあえず受信や144MHzの送信は出来るので定格に近い電圧は出ていると思われるが、このまま内蔵の電源を使うのは怖い。

 まずは電源部の修理から。爆発寸前のコンデンサーは18,000μFとちょっと大きめの容量のコンデンサで蒲田では手に入りそうもない。とちょうど東京駅方面で飲み会があったので、そのついでに秋葉へゴー.

 1,050円も払って買ってきました。しかし18,000μF25Vは無かったので20,000μF25Vで。平滑コンデンサーなので大きい分には問題はなし。

さて、交換して早速無線機本体の調査と行きたいが、とりあえず、電源ユニットからの出力を確認するために、出力の端子にテスター棒をあてて測定・・・とその瞬間に「パチッ」といやな音が。ちょっと狭いところへテスター棒をいれたためか、どこかに接触してしまったようで、電源基板の上のヒューズと、背面パネルのヒューズが見事に飛んでました。

 ヒューズだけならまあいいや。ということでヒューズを換えて再度電源ユニットのチェック。細心の注意を払ってテスター棒をあてると、13.8Vのところ22Vも出てるじゃん。
 仕方が無い、上流から電圧を測っていくとどうやら電圧を制御しているトランジスタを飛ばしてしまったみたい。触ってみると異常に熱い(オイオイ)。

 壊したのは2SC945と2SC1162.2SC945は手元にあるくらいメジャーなTr.しかし2SC1162は世の中にも無いみたい。調べたところピン配列は違うものの2SC1173で代用が聞きそう。データシートをみてもそのようだ。川崎のパーツ屋にもあるようなので、会社帰りに買ってくることにして、電源部は調査はおしまい。 

 さて、無線部のチェック。内蔵電源が使えないので、外部電源を使って直接13.8Vを入れてチェック。
 FT-726の構成としてメインユニットの他に144MHz、430MHzの2種類の周波数ユニットが装着されている。そして、430MHzのモジュールのみ送信が出来ないということから、メインユニットは正しく動いていると判断をし、430MHzのモジュールをあけて外観チェック。後期型なのか、コンデンサも液漏れしないといわれている黄色いコンデンサになっている。

 リレーも見かけ上動作している。しかし、RFパワーモジュール(S-AU4)にかかる電圧を調べると、殆どかかっていない。んじゃ、送信時に430MHzモジュールのTx(In)の電圧を計ってみるとこれまた全く電圧がでていません。となると144MHzモジュールも使っている共通のモジュールか?おかしい、うーんどこだ?暗礁に乗り上げたところで今日はおしまい。

 ちなみに、このモジュールが死んでいると、この無線機の復活は無理そう。生きていることを祈ろう。

つづく